和食で重要な素材と言えば、なんといっても鰹節。
だしとして使われるものはもちろん、
具やトッピングにもなくてはならない食材です。
こだわればこだわるほど奥深く、
最近では一般家庭へ向けて販売をする専門店もあるほど。
しかし少し調べてみると「○○削り」という種類の多さにびっくりします!
一体どうやって使い分けたらいいの!?と悩む方も多いはず。
今回のこの記事では鰹節にこだわりたいけど、
種類や使いわけの方法がよくわからない…という方に向けて、
鰹節の選び方についてご紹介します。
お料理に合った削り方を選べば、
一味も二味も違う仕上がりにご家族も大満足ですよ!
鰹節の削り方の違いと使い方!出汁の取り方は厚みで変える理由とは?
スーパーでじっくりと鰹節コーナーを見たことはありますか?
改めて観察してみると、その種類の多さに驚いてしまうことでしょう。
メーカーによるパッケージの違いはもちろんですが、
鰹節の厚さ・サイズなども全く違うものが沢山あるのです!
もちろんこの削り方によって味わいやだしの出方、
口当たりなども変わってきます。
お料理に合った鰹節を選ぶことで、まるで料亭のお料理のような、
ワンランク上の味を目指すこともできるのです。
まず鰹節の選び方で重要なのは、その「厚さ」です。
厚削り、中厚削り、薄削りなど、
鰹節を削った時のひとひらの厚さによって、呼び方が変わります。
鰹節は空気に触れるとその独特の風味がどんどん外に出ていきます。
高級料亭ではだしを取るときに、
お客さんに料理を出す直前に鰹節を削り始めるところもあるほどです。
そのため厚削りほどうまみが逃げ出しにくく凝縮されており、
薄削りほどその風味は強く感じにくくなるのです。
濃いだしをじっくりと取りたい時は「厚削り」がおすすめです。
早く食べきるに越したことはありませんが、
旨みが逃げにくいことを考えると、少し大きな袋で購入しても安心です。
また「中厚削り」はお味噌汁など一般的なお料理のだしをとるときにおすすめで、
しかもどこのスーパーでも手に入るので、手ごろなところも嬉しいですね。
対して「薄削り」のものは出荷の時点で既にうまみが少なくなっていることが多いので、
だしを取るには向いていません。
しかし軽くてふわふわと見た目が良いので、トッピングに最適です。
暖かい料理にのせると気流で舞うように見えるところも、
お料理のエッセンスになりますね。
薄削りは非常に風味が逃げやすいので、こまめに買い足す方がよさそうです。
道理で、あまり薄削りの大袋ってみかけませんよね。
美味しく食べてもらうためのメーカーからのメッセージだったのですね!
以上、ここでは大まかに分けた3種類の厚さをご紹介しましたが、
鰹節専門店であればそれぞれの中間の厚さに削った鰹節を手に入れられます。
プロはこの厚さを使い分けることで、繊細な味を表現しているのですね。
鰹節はサイズも重要!花削りなどの大きさで変えるトッピングなどの用途!
つづいて、削った後の「サイズ」による違いをご紹介します。
サイズとは削ったひとひらの、幅や長さのことを指します。
代表的なものに「花削り」「ソフト削り」「糸削り」「粉削り」などがありますが、
これらはこの順番に幅や長さが小さくなっていきます。
サイズによって見た目に違いが出ることはもちろん、
口当たりも大きく変わってきます。
こちらも料理に合わせて選べたら味付けの幅が広がりますね。
代表的なものを一つずつご紹介していきます。
「花削り」はまるで花びらのように削った鰹節で、
ひらひらとした大判の物が多いのが特徴です。
血合いの部分が入っていると帯状に濃い部分と薄い部分が重なり、
濃厚でしっかりとしただしの味を感じやすくなります。
スーパーなどで見かけることも多い削り方ですね。
「ソフト削り」は一般的な削り方とは違い、
鰹節を輪切り方向に削ることで柔らかい食感を出したものです。
口当たりが非常に良いので、トッピングに使うのがおすすめです。
ふわふわの食感と口の中で素早く香る独特の風味が特徴です。
「糸削り」は削り刃に切込みを入れたものを使っていて、
まるで野菜の千切りのように細く削りだす方法です。
鰹節をトッピングに使うとき、
花削りだと大きさの分主張が強くなってしまいますが、
糸のように細いこの削り方だと品の良さも演出できます。
最後に「粉削り」ですが、
削り節を特別な機械で更に粉砕することで粉のようにしたものです。
お好み焼き屋さんやおでんのトッピングで見かけることが多いですね。
他の食材に練り込むこともできるので、うまみをプラスしたい時にも便利です。
糸削りと粉削りは名前から特徴を想像しやすいですが、
花削りとソフト削りについてはなんとなく使っていたという方も多いのでは?
特にソフト削りは小分け包装で売っているものをよく見ると思いますが、
これらの特徴を知ってから改めて観察すると、
ほかの削り方に比べて繊維の筋が見えないことを実感しますよね。
繊維の方向が他の削り方と違うことで、
「ソフト」な食感を生み出していたのですね!
まとめ
何気なくだしをとったり、トッピングに飾ったりしていた鰹節。
こうしてみてみるとちょっとした削り方の違いでその旨みの強さや、
見た目から得ることのできる印象がずいぶんと変わるものなのですね。
身近なスーパーでも、じっくりと探してみると、
色々な種類の鰹節に出会うことができます。
まずはその違いを感じてみるところから始めるのはいかがでしょうか?
もっといろいろ試してみたい!という方は、
鰹節専門店やインターネット通販を利用して、
さらに奥深い鰹節の世界を楽しんでみることをおすすめします!