筑前琵琶の職人はイタリア人?後継者問題の流れから琵琶の種類や特徴!

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陶器や着物、楽器など日本には古くより現代に伝わる伝統芸術が多くあります。

伝統芸術って普段の生活では中々触れる機会ってないかもしれませんが、

実際に体感してみると、その素晴らしさに改めて気づかされることが多々あります。

 

こういった感情は日本人だからこそ感じるもの…なのかも知れませんね。

そして今回は数多くある伝統芸術の中で、筑前琵琶に目を向けてみました。

実は今、筑前琵琶の存続が危ぶまれているんです。

 

その主な原因が後継者問題です。

筑前琵琶は現在、後継者の候補がゼロの状態に陥っています。

さらに最後の修復師と言われる方が海外の方で、ご高齢なのです。

 

いつ自分の身に何が起きるか分からない。

しかしながら弟子に恵まれておらず、この技術を伝承できない。

このままでは自分で伝統技術を途絶えさせてしまうかもしれない。

 

そんな不安が体中を巡ったと言います。

出来る事なら途絶えさせず、

身体が動く健康のうちに自分が感銘を受けて引き継いだこの素晴らしい技術を、

なんとか後世へと繋ぎたい!

 

そう思って一念発起し後継者探しをされました。

その行動が実を結び、

現在では数人程度のお弟子さんを迎え入れることができたそうです。

 

今回は越前琵琶の後継者問題から、琵琶自体の基本的な仕組みまで、

さまざまな観点に目を向けてご紹介したいと思います。

 

 

外国人が弟子入りを懇願する筑前琵琶の魅力と後継者問題への取り組み!

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伝統芸能の継承というのは、

演奏者は製造師に修復師と多くの手に職をもつ人がいてこそ、

受け継がれていくものになります。

 

しかし海外の方がどうして演奏者ではなく、

造り手や修復師の方に弟子入りを懇願したのか?

ここで修復師や造り手の魅力は何なのか?

 

これら疑問に思われるだろうポイントにスポットを当てていきます。

 

外国の人が修復師を目指すことになった背景とは!

そもそも私たち日本人の中でもあまり知られていない筑前琵琶。

どうして海外の方が知り、修復師という職を目指すことになったのでしょう?

 

実は知るきっかけはひとつのラジオ放送だったと言います。

 

丁度奥さんの実家である日本に里帰りしていた際に、

たまたまラジオ放送で筑前琵琶の音色が流れたらしく、

それがきっかけとなったと言います。

 

ちょうどやたまたまの偶然がなければ海外の方は筑前琵琶の音色を知ることもなく、

また弟子入りを懇願することもなかったと考えると、

運命的な要素が働いたとさえ思ってしまいますね。

 

そしてその勢いのまま偶然実家の近くにある、

唯一の筑前琵琶修復師だった師の元を訪れ、

その技術の魅力に見出されてそのまま弟子入り果たしたのです。

 

感銘を受け、そのままの勢いで近くにある筑前琵琶修復師の元に向かい、

弟子入りまでしてしまうのですが、その行動力には驚かされてしまいます。

しかしそれほど行動力を起こさせる魅力が筑前琵琶にはあるのでしょう。

 

修復師としてのやりがい!

師匠に教わるにつれてその魅力にどんどんとはまり、

一人前の修復師になった海外の方。

その魅力とやりがいは何だったのでしょうか?

 

その答えはまず琵琶の本体ができ上がるまでにありました。

 

実は琵琶はさまざまなパーツからではなく、

1本の木を削り空洞を作ってできており、

材質の違いで自身で作ったものでも一つ一つ形も音色も異なり、

まったく同じものが作れないのです。

 

また修復も同様です。

パーツの一部がそれぞれ壊れた際には、

本体の琵琶と同年代の同じ種の木材を探す事から始まります。

 

また凹みや傷などは濡れた布の患部に焼きゴテを当てると出る蒸気で、

つぶれた木の繊維を元の形へ戻すのですが、

見た目は同じでも、音色は前と同じものを出すことができません。

 

そんな繊細で職人の色が一つ一つ琵琶本体に表現され、

一つとして同じものが作れないという職人冥利につくところが魅力となり、

また一人前としてのやりがいになったのです。

 

後継者を募るために行ったこと!

実はこの筑前琵琶は現在、窮地に立たされていました。

自分以降の弟子がおらず、後継者の目途がたっていなかったのです。

 

この絶体絶命な境遇をなんとか打破しようと行ったのが、

まさかの近年注目の「クラウドファンディングで資金を募る」方法だったのです。

 

内容は「琵琶館」と名付けた工房教室の開設の計画として、

多くの人にこの現状を知ってもらい、後継者を募ることにしたのです

これが功を奏し結果、およそ数十人の応募があり弟子を取得することができたのです。

 

 

筑前琵琶ってどんな楽器?琵琶の種類や歴史から音の違いも解説!

そもそも皆さんは「筑前琵琶」をご存じでしょうか?

恥ずかしながら私は琵琶にも様々な種類があったことすら知りませんでした。

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でも私だけではないはずで、私同様に「知らない。」方も絶対いるはず!?

そう思い、筑前琵琶についてご紹介したいと思います。

 

そもそも琵琶は雅楽楽器のひとつになり、

日本には奈良時代に遣唐使により伝来したと伝えられています。

 

そして長い年月を経る中で、琵琶は雅楽の枠を飛び出していきます。

そして独奏楽器としても浸透していきました。

皆さんのよく知る源氏物語や今昔物語などには琵琶が描かれているんですよ?

 

しかし琵琶といっても実は5種にも及ぶ種類が現存しており、

その中の一つに「筑前琵琶」は含まれています。

 

これは琵琶の歴史を辿ればそのルーツが見えてきますので、

そのルーツに少し触れてみたいと思います。

 

成り立ち

雅楽琵琶

楽琵琶とも呼ばれる一番歴史の古い琵琶になります。

他のと比較すると一番大きくそして重い造りになっています。

弦は絹を使用した4弦で構成され、撥は軽く華奢で小さくなっています。

 

平安琵琶

平安時代に盲目の琵琶法師がいたことより名がつけられました。

他の琵琶に比べると琵琶そのものの幅が狭くなっており、笹琵琶とも言われています。

他にも陰陽道との繋がりから、琵琶の響孔の形が三日月形ではなく、

太陽と月を象った三日月形になっているものもあります。

 

平家琵琶

鎌倉時代から室町時代にかけて大人気となった平家琵琶。

皆さんの知っている有名どころで言うと「耳なし芳一」は平家琵琶の演奏者になります。

琵琶は雅楽琵琶の大きさを少々小さくしたものになります。

 

薩摩琵琶

幕末時代に薩摩琵琶の起源となるものがつくられ全国へと広がっていた琵琶です。

琵琶の形状はフレットと呼ばれる背の高い柱に、

大きく広がった角のような尖った撥が特徴です。

 

音色は打楽器のように鋭く、幅の薄い撥で楽器の腹を打ち付けて演奏するため、

猛々しさがあります。

語り物して勇壮な内容のものが多く、

武士の琵琶歌があるため男性の演奏者が多くいました。

 

筑前琵琶

そして今回ご紹介した筑前琵琶は、

明治中期頃に橘智定さんにより始められた新琵琶楽です。

この創業者の橘智定さんのお父さんは、筑前の盲僧琵琶の演奏者でした。

 

そのため盲僧琵琶をベースに、

他の琵琶や日本の雅楽など様々な要素を取り入れて作られ、

他の琵琶と比べて全く新しい琵琶だといえます。

 

また歴史をたどってわかるように日本で存在する琵琶の中で一番歴史の浅いものになります。

琵琶は桑の木に桐の板を嵌めて造られており、

薩摩琵琶の要素を取りいれているのにも関わらず、

音色はやさしく撥は他の楽器の要素の一因にある、

三味線で使用するのものに近い形になっています。

 

音や曲について

次に音色や曲想について調べてみました。

始めに音色。

 

この筑前琵琶の成り立ちに書かせていただいたように、

盲僧琵琶をベースとし、多くの楽器の要素を取り入れ完成しました。

多くの楽器に琵琶の中でも流派関係なく、

琵琶の普及や後継者に力を注ぐ薩摩琵琶が含まれています。

 

しかし薩摩琵琶というと猛々しく、まさに漢!

といえるような音楽の傾向が見られます。

 

ですが筑前琵琶はそれほど強い感じでもなく比較すれば優しい音。

これは、門下生共に三味線の手法を取り入れているからだといわれています。

 

そして肝心の曲。

音色同様に比較的優しいものと想像していましたが、

優雅だけでなく勇壮闊達と曲想はバラバラだったのです。

 

曲想の異なる理由

この原因として挙げられてるのが琵琶に張られる弦の本数。

 

初めは4弦の全体的に小さめものが多かったのですが、のちに5弦が考案。

2種の琵琶が存在するようになりました。

 

琵琶にも5種類ある事実にも驚かされました。

それがまさかの筑前琵琶の中にもさらに2つにわけられており、

さらに片方が廃れることなく、

ともに独自のそれぞれの奏でる音色に合う、曲想を作っているんです。


 

いかがでしょうか?

3つの点に注目し、筑前琵琶についてご紹介しました。

 

伝統芸術といえどもそのままの状態で継承されているのではありません。

古来を知るからこそ初めて新しく取り入れる事ができるのです。

勿論、これ以外にも他楽器との合奏など、新しい取り組みにも挑戦されています。

 

これこそが現代にも受け継がれる由縁なのでしょう。

 

 

まとめ

日本人女性との結婚での里帰り、何となく耳にしたラジオの音色に魅入られ、

筑前琵琶の修復師という門を叩いた外国人。

不慣れな生活にかみ合わない言葉の壁。

 

いくつもの苦難がありながらも夢中になって技術を学び、

外国人ながら日本伝統芸術を受け継ぎ、最後の修復師とまで上り詰めました。

これから師匠としての新しい立場で後世に伝承する番となりました。

 

こんなにも人の心を動かす筑前琵琶です。

絶えることなく、いつまでも受け継がれてほしいものです。

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