あなたは「走るのが速い動物」「移動スピードが速い動物」と聞いて、
どんな動物を思い浮かべるでしょうか?
犬?馬?もしくは海の中で生活しているイルカ?
色んな動物がきっと頭に思い浮かんだと思います。
自然界において天敵から身を守るため、もしくは逆に獲物を捕まえるため、
スピードは生き残るためにとても重要になってきますよね。
いったい動物たちの中で、どの種類がもっとも移動速度が速いのでしょうか。
今回は陸・海・空すべてを含めた動物たちの移動する速さを比較して、
ランキングを作ってみました!
あなたが想像した動物ははたしてランキングに入っているでしょうか?
ランキング発表!動物の走る・飛ぶ・泳ぐを合わせた移動の速さ一覧!
それでは早速ランキングを紹介します!
第5位 プロングホーン(最高速度 97㎞/時)
日本ではあまり聞いたことのない動物がいきなりランクインしました。
プロングホーンはシカ科の動物で、別名エダツノレイヨウと呼ばれる草食動物です。
実は長距離を最も速く走ることのできる動物といわれているんです。
それは肺や心臓がとても大きく、さらに機能も非常に優れているからなんですよ。
そのおかげで長くトップスピードを保てるんですね。
第4位 バショウカジキ (最高速度 108㎞/時)
バショウカジキはスズキ目マカジキ科の魚で、全長約3.5m、
重量は約100㎏もある大型魚ですが、実は海中最速の動物なんです。
何とギネスブックにも最も速く泳ぐ魚として認められているほどで、
そのスピードはお墨付き!
体は泳ぐときの水の抵抗を弱められるよう流線型、
後部には強靭な筋肉が集中しており、まさに速く泳ぐことに特化した魚といえます。
あまりにも高速なので船に衝突することもしばしばあるとか…。
イギリスの軍艦にカジキの鋭いくちさきが突き刺さってしまい浸水させた・・・
という逸話もあるそうですよ。
第3位 チーター (最高速度 115㎞/時)
狩りの名手であるチーターは、陸上で最速の動物です。
静止状態からトップスピードにもっていくまでわずか5秒、
その速さは時速約100kmにもなるんだそう。
これはほとんどのスポーツカーよりも早い加速力と言われています。
ただ、チーターが最速の状態を維持できるのは100~200mほどなんです。
体への負担が大きいため、あまり長くスピードをたもてないのでしょう。
第2位 燕
ものすごく意外な動物がランクインしました。
日本にもなじみのある鳥類、燕が第2位です。
燕は小さい体ながら非常に高い身体能力をもつ鳥なんですよ。
平均速度は40㎞/時ほどなのですが、
外敵から逃げるときなどのトップスピード時には200㎞/時にもなるそうです。
これは新幹線をしのぐスピードであり、
テニスの錦織圭選手のサーブに値する速さともいわれています。
いかにものすごいスピードか…ということが分かりますよね。
あの小さな体のいったいどこにそんなスピードが潜んでいるのでしょうか。
第1位 ハヤブサ (滑空時の最高速度 387㎞/時)
空だけではなく地球上最速といわれる動物、それがハヤブサです。
ギネスブックには300㎞/時と登録されているそうですが、
検証では350㎞/時を超えるスピードで飛ぶことが分かっているようですね。
ハヤブサという和名も「速い翼」からきていると考えられているほど、
そのスピードはまさにロケットのようです。
あまりにも早すぎて窒息してしまわないのか、心配になってしまいますよね。
実は、ハヤブサの鼻の中には結筋とよばれる小さな骨があります。
これがあることで、空中飛行時に吸った空気が肺にとどく前にクールダウンでき、
窒息を防いでいるんです。
体のつくりもハイスピードに上手く対応しているんですね!
人間と動物の速さを比較!実は長距離なら2足歩行の人間の方が早い?
人間と動物を比較した時、誰もがきっと、
「人間は動物にはスピードで勝てない」と思うでしょう。
例えば、オリンピック記録を保持しているウサイン・ボルト選手は、
100mを9.63秒、200mを19.30秒で走りました。
100mを走るのに犬のグレイトハウンドなら5.8秒、
200mはチーターなら6.9秒で走るそうです。
マイケルジョンソン選手の400m世界記録は43.18秒ですが、
サラブレッドはその半分で走るといわれています。
オリンピックのトップアスリートでさえ、自然界の動物に速さでは敵わないんです。
その理由は体の構造にあります。
2足歩行である私たち人間はその性質上、
4足歩行の動物に比べて空気抵抗が大きく安定性が悪いため、
速く走るには不適合とされているからです。
そのかわり、速く走ることよりも長く走ることに適しているんですよ。
例えば動物は汗をかくことができませんが、
人間には何百万という汗腺があり汗をかくことができます。
汗をかけない動物は体内に熱がこもりやすく、
長時間走ると体温が上昇しすぎて熱中症になってしまうんです。
もしくは速く走ることができない理由だった2足歩行という問題も、
長く走るという面でいえばメリットになります。
実は4足歩行の動物は歩幅と肺の呼吸が一体していて、
1歩につき1呼吸しかできません。
しかし、2足歩行である人間は歩幅と呼吸は独立していますよね。
そのおかげで歩数に呼吸がしばられず、
酸素を大量に取り込みながら長く走ることができるんですね。
まとめ
最初に動物たちが生き残るためにスピードは重要であるとお伝えしましたが、
想像以上にその移動スピードが速すぎてビックリしました。
私たち人間のように道具を使えない動物たちにとってスピードがあるかないかは、
直接生死に関わる問題ですからね。
スーパーカーや新幹線よりも速いなら、人間はどうやったって太刀打ちできません。
しかしご紹介したように、長く走るという持久力なら、
私たちも動物に負けてはいません!
実際に現存するアフリカ狩猟部族たちは、
この持久力を活用して狩りを行なっているそうです。
獲物を継続的に追い続け、相手をヘトヘトに疲れさせてから仕留めます。
短距離走では動物に敵いませんが、
もしかするとマラソンなら人間も動物に勝てるのかもしれませんね。