風邪や体調不良で、どうしても食欲がわかないときってありますよね。
「食べて栄養つけなきゃ良くならないよ」
なんて言われて、お母さんに無理やり食べさせられた経験ありませんか?
でも、食欲がないときって、本当に無理にでも食べた方がいいのでしょうか?
実はそうじゃないかもしれませんよ。
結論から言うと、本当に食欲がないときは、食べない方が良いです。
風邪や体調不良などが原因の一時的な食欲不振であれば、
無理に食べずに休むことに専念しましょう。
しっかり睡眠を取って、十分に休息を取ることが大事です。
人間以外の動物は体調が悪いときは、何も食べずにじっとしています。
体が自然と回復するのを待っているのです。
では、どうして何も食べない方がいいのでしょうか?
食欲がないときは無理に食べない!食べることが回復の邪魔になる?
人間が食べたものは、そのまま栄養になるわけではありません。
食べ物が、分解、吸収され、身体の細胞の隅々に運ばれて、
最終的に免疫力として働いてくれるというプロセスがあります。
そこで関わってくるのが、「消化酵素」と「代謝酵素」です。
- 消化酵素・・・食べ物を分解して栄養を吸収し、生きるためのエネルギーにする。
- 代謝酵素・・・消化酵素によって吸収されたものを、身体の細胞に運ぶ。
身体の成分の新しいものと古いものを交換したり、免疫力を高める仕事をする。
食べ物を消化するのにも、エネルギーを必要とします。
体調が悪いときに、無理やり食べてしまうと、消化酵素が優先されてしまい、
身体の回復を行う代謝酵素が後回しになってしまうのです。
そのため無理に食べず、代謝酵素を優先させて、
身体を回復させることに集中した方が効率がいいのです。
しかし、一点、脱水症状にだけは注意が必要です。
食べなくても、水分だけはしっかり取るようにしましょう。
人間の身体には、水分だけではなくミネラルも必要なので、
塩をなめたり、塩分のあるスープなどを飲むのも良いです。
食欲がない時の栄養補給におすすめの食べ物!食べるならこんなもの?
体調不良で食欲がないとき、無理に食べずに回復を待つ方が良いとはいえ、
そうもいかないときもありますよね。
「仕事や家事を休むわけにはいかない」
「どうしても今やらなければいけない用事がある」
忙しい私たち現代人は、じっと寝ていることができない状況も多いですよね。
そんなときに食べるとよいもの、
逆に食べてはいけないものはどんなものか、紹介します。
食べるとよいもの
風邪のときの基本ではありますが、
胃腸に負担をかけない消化によいものを食べましょう。
おかゆ、うどん、スープ、甘酒、フルーツなどが良いです。
甘酒は栄養価が高く、「飲む点滴」といわれるほどのもので、
風邪のときにもおすすめです。
フルーツも良いのですが、少し消化には悪いため、火を通してあげると良いです。
例えば、りんごを少しの水で蒸し焼きにすると、くたっと柔らかくなります。
消化によくなる上に、火を通すと甘みが強くなるので、おすすめです。
また、食材別にも紹介しますね。
身体をあたためる食材
ネギ、生姜、みかん
生姜は身体をあたためる定番の食材です。
すりおろしてスープに入れると、体があたたまって良いですよ。
胃腸にやさしい食材
ニラ、梅干し、大根
梅干しはクエン酸が含まれるため、胃腸の働きをよくします。
大根は、消化促進が期待できます。
免疫力を上げる食材
ビタミンCを含む食べ物(いちご、レモン、みかん、ピーマン、ブロッコリー)
控えた方がよいもの
刺激が強い食べ物は、身体に負担となるため控えた方がよいです。
辛いもの、味付けが濃いもの、油分が多いものなどは避けましょう。
また、きのこ類、こんにゃく、たけのこ、ごぼうなどは消化しにくいので、
こちらも避けた方がよいです。
まとめ
- 風邪や体調不良で食欲がないときは、無理に食べない方がよい。
- 食べると消化にエネルギーを使い、身体の回復を邪魔してしまう。
- 食べるとしても、何を食べるかに気をつけて。
「食べなきゃ元気がでないよ!」というのはよく聞きます。
しかし、風邪でも無理やり食べた方が良いというのは思い込みです。
しっかりと睡眠を取って、
自然と「お腹がすいたな…」と思うまで待ってみるのが良いですよ。