履歴書や病院の問診票など、満年齢という言葉を見たことがありませんか?
私も「ん?何歳って書いたらいいんだろう?」と思いながら、何となく書いています。
満年齢とは、今現在の年齢のことです。
もしあなたが今20歳なら、満年齢も20歳。
実は年齢の数え方はもう一つ、数え年というものがあります。
数え年だと、20歳ではありません。
詳しくみていきましょう。
年齢の数え方は2種類ある!!満と数えのそれぞれの意味とは?
年齢の数え方は2種類あります。
満年齢と数え年です。
それぞれの意味を見ていきましょう。
満年齢の意味
履歴書や役所の手続き、病院など広く使われており、一般的な年齢の数え方になります。
今、現在の年齢が満年齢だと思ってもらえば間違いありません。
考え方としては、誕生日が来たら、1歳年を取るということになります。
生まれてから最初の誕生日までが0歳、それ以降1歳、2歳という数え方です。
気を付けたいのが、履歴書などを提出する時です。
あなたの誕生日は4月5日、現在4月3日で19歳とします。
履歴書を書いている時は3日、提出するのが4日の場合は19歳と記入します。
しかし、5日に提出する場合は、20歳と記入しなければなりません。
記入している現在は19歳ですが、履歴書を提出する日の年齢を記入する必要があるためです。
直接持参する場合は、このような対応でOKですが、郵送だと更にややこしくなります。
ポスト投函する日が4日でも、相手に到着するのが5日以降になるためです。
この場合、19歳、20歳どちらで記入すべきか悩みますよね。
生年月日を記入する欄もあるので、これぐらいの誤差は気付かれないかもしれません。
しかし、相手への気遣いとして付箋をつけると、好印象につながるかもしれませんよ。
例えば、「4月5日で20歳になるので、20歳と記載させていただきました」
というコメントを付箋に書いておくといいでしょう。
数え年の意味
七五三や厄除け祈願など、昔ながらの伝統行事の時に使われる数え方になります。
特殊な数え方になるので、ネットなどで調べるようにしましょう。
「数え年 調べ方」などで検索すると、自動計算してくれるサイトがたくさん出てきます。
考え方としては、生まれた日が1歳、それからはお正月がくると1歳ずつ年を取ります。
お正月にやってくる年神様から、1歳分の年をいただくという風習があるためです。
年齢が満になったのはなぜ?実は昔は数え年だった歴史があった!
ここまで二通りの数え方の説明をしてきましたが、その使い方も時代とともに変わっていて、昔は数え年で年齢を数えていましたが、今は満年齢が主流となっています。
どのように移り変わっていったのか、その理由についてもみていきましょう。
古くから日本は数え年が使われてきましたが、明治6年頃から満年齢が使われ始めました。
明治35年には「年齢計算ニ関スル法律」が施行され、満年齢の一本化を図りました。
しかし、実際には数え年が主流で使われていたため、昭和25年には「年齢のとなえ方に関する法律」が施行されました。
国や地方公共団体が年齢を表す時には、満年齢を義務付けることで、今の満年齢の一般化が始まったのです。
ではなぜ、数え年から満年齢にかえる必要があったのでしょうか?
正確な出生届の促進、満年齢を使用している諸外国との国際性向上、最もわかりやすいのが配給における無駄の解消でした。
当時、2歳にキャラメルの配給があったそうです。
満年齢なら必要かなとも思いますが、数え年の2歳は特殊です。
12月29日に生まれた子は、生まれた時に1歳、三日後のお正月にはなんと2歳と数えられてしまうのです。
生後3日の赤ちゃんにキャラメルは必要ないですよね?
でも当時は配給されていたそうです。
このような無駄やズレをなくすためにも、満年齢へと移行させたのです。
ちなみに、なぜ「満年齢」と言われているのでしょうか?
理由について明記しているものは見つけられませんでしたが、満了と考えるため「満年齢」と言われているようです。
1歳11か月の子供は、満1歳です。
1年間生きることを満了してるからです。
四捨五入したら2歳ですが、満2歳にならないのは、まだ2年間生きることを満了していない、と考えるとわかりやすいと思います。
まとめ
年齢の数え方には、満年齢と数え年の2種類があります。
満年齢は、現在の主流の考え方であり、今現在の年齢のことをさします。
数え年は、昔の考え方であり、今では伝統行事のみで使用される数え方です。
数え年から満年齢へと、数え方が移行した主な理由は、配給の無駄やズレを解消するためです。
昭和25年に施行された法律により、満年齢表記が義務付けられ、主流となりました。